プログラミング未経験の飲食店経営者が、ChatGPTとClaude Codeで店舗アプリを作った話
僕は飲食店を運営していますが、もともとプログラマーではありません。
HTML、PHP、MySQLなども、最初から詳しかったわけではありません。
それでも今、ChatGPTとClaude Codeを使いながら、自分の店で使うためのアプリを作っています。
きっかけは、「アプリを作りたい」ということではありませんでした。
「この仕事、もっと楽にできないかな」
「毎回同じことを確認するのをなくせないかな」
「自分の店に合った仕組みがあればいいのに」
という、日々の店舗運営の中で感じる小さな不便が始まりです。
飲食店には、シフト管理、発注、原価管理、スタッフ教育、情報共有など、営業以外にもたくさんの仕事があります。
市販のサービスを使えるものもありますが、実際の現場では「ここがもう少しこうだったら使いやすい」ということもあります。
以前なら、そこで諦めていたと思います。
しかし、生成AIが登場したことで、プログラミングの知識がほとんどない僕でも、「こんな仕組みを作りたい」とAIに相談しながら、実際に形にできるようになりました。
僕の場合は、ChatGPTと一緒に、
「何が問題なのか」
「どんな機能が必要なのか」
「スタッフがどう使うのか」
を整理します。
そして、ある程度仕様が固まったら、Claude Codeを使いながら実際のアプリとして作っていきます。
もちろん、AIに一言お願いすれば完成するわけではありません。
実際に使ってみると問題も出ますし、思っていた動きと違うこともあります。
そのたびに、
考える → 作る → 試す → 修正する
を繰り返しています。
この記事では、プログラミング未経験だった飲食店経営者が、ChatGPTとClaude Codeを使って、どのように店舗アプリを作っているのか。
実際に作っているアプリの事例も含めて紹介します。
アプリ開発の始まりは「現場の困りごと」
僕がアプリを作り始めた理由は、「プログラミングをやってみたかったから」ではありません。
始まりは、すべて実際の店舗で感じていた困りごとです。
例えばシフト作成。
飲食店では、スタッフそれぞれの希望休や勤務可能時間だけでなく、曜日ごとの必要人数、経験値、仕込みができる人、高校生の勤務時間など、いろいろな条件を考えながらシフトを組む必要があります。
人数だけ合っていても、営業が回るとは限りません。
毎月これを人の頭だけで考えるのは、かなり時間がかかります。
そこで、
「店のルールを登録しておけば、ある程度自動でシフトを組めないだろうか?」
と考えたのが、シフト管理の仕組みを作り始めたきっかけの一つです。
原価管理でも同じです。
食材の仕入価格が変われば、料理の原価も変わります。
どの商品に何の食材を何g使っているのか。
現在の原価はいくらなのか。
売価に対して原価率は何%なのか。
こうした情報を、その都度計算するのではなく、必要なときに確認できるようにしたい。
スタッフ教育でも、
「誰が何をできるのか」ではなく、本人自身が今できていることや、次に覚えることを確認できる仕組みがほしいと考えるようになりました。
こうした一つひとつの課題が、アプリ開発につながっています。
「何を作れるか」ではなく「何を解決したいか」
AIを使ったアプリ開発を始めて感じたのは、最初に考えるべきなのは技術ではないということです。
「AIで何ができるだろう?」
「どんなアプリを作ろう?」
から考えるのではなく、
「今、店のどこに無駄があるのか」
「何に時間がかかっているのか」
「どんなミスが繰り返されているのか」
から考える。
その問題を整理した結果、「これはアプリにした方がいい」となれば、そこで初めてアプリを作ります。
紙やExcelで十分なら、それでもいいと思っています。
アプリを作ることが目的ではなく、店舗の問題を解決することが目的です。
この考え方は、実際に開発を進める中でも一番大切にしています。
ChatGPTとClaude Codeは役割を分けて使っている
僕は、ChatGPTとClaude Codeをまったく同じようには使っていません。
大きく分けると、
ChatGPTでは「何を作るか」を考え、Claude Codeでは「実際に作る」
という使い方をしています。
例えば、新しい機能を作りたいと思ったとき、いきなりプログラムを書き始めるわけではありません。
まずChatGPTに、
「店舗でこんな問題が起きている」
「今はこうやって管理している」
「こうなったらもっと使いやすいと思う」
と相談します。
そこから必要な機能や画面、運用ルールなどを一緒に整理していきます。
ChatGPTは「考える・整理する」
僕自身は飲食店の現場については分かります。
どんなときに困るのか。
スタッフがどう動くのか。
どんな画面なら使いやすいのか。
これは、実際に店を運営しているから分かる部分です。
一方で、それをアプリとして作るためには、曖昧なアイデアを具体的な仕様に変える必要があります。
そこでChatGPTを、考えを整理するための壁打ち相手として使っています。
「この場合はどうする?」
「このルールだと問題は起きない?」
「スタッフ側の画面はどうしたら分かりやすい?」
と何度もやり取りしながら、実際に使う場面を想定して仕様を詰めていきます。
Claude Codeは「実際に作る」
仕様がある程度固まったら、Claude Codeを使って実装していきます。
Claude Codeでは、実際のプログラムファイルを確認しながら、
「この機能を追加する」
「この画面を修正する」
「この条件で動くようにする」
といった作業を進めます。
そして実際に動かしてみて、問題があれば再び修正します。
このときも、AIが作ったものをそのまま使うわけではありません。
最終的に「現場で本当に使えるか」を判断するのは自分です。
この流れを繰り返していると、
現場の課題を見つける
↓
ChatGPTと整理する
↓
仕様を決める
↓
Claude Codeで実装する
↓
実際に使ってみる
↓
問題を修正する
という形で、少しずつアプリが育っていきます。
プログラミングの専門知識がなくても、現場について分かっている人間とAIがそれぞれの役割を持つことで、以前なら自分では作れなかった仕組みを形にできるようになりました。
実際に作っている店舗アプリ



現在、僕が作っているのは、どれも実際の店舗運営で使うためのものです。
「こんなアプリがあったら面白そう」という発想ではなく、実際に自分の店で困っていること、時間がかかっていることを解決するために作っています。
その中から、いくつか紹介します。
シフト管理・自動割当
飲食店のシフト作成は、単純に必要人数をそろえればいいわけではありません。
スタッフの希望休や勤務可能時間はもちろん、
・曜日ごとの必要人数
・スタッフそれぞれの経験や戦力
・仕込みができる人
・高校生の勤務可能時間
・忙しい曜日に誰を配置するか
など、さまざまな条件を考える必要があります。
そこで、こうした店舗独自のルールを登録し、希望シフトをもとに自動で勤務を割り当てる仕組みを作っています。
最終確認は人が行いますが、毎回ゼロからシフトを考える時間を減らすことが目的です。
原価管理
原価管理についても、実際の店舗で使える仕組みを作っています。
食材の仕入価格を登録し、料理ごとの使用量と組み合わせることで、
「この料理の現在の原価はいくらなのか」
を確認しやすくするためです。
仕入価格は変わります。
以前計算した原価をそのまま使い続けていると、実際の原価とのズレが大きくなることもあります。
原価率を計算すること自体が目的ではなく、価格設定やメニュー改善の判断に使える数字をすぐ確認できる状態を目指しています。
スタッフ育成・ミーティング
スタッフ教育についても、アプリ化を進めています。
接客、仕事への姿勢、ドリンク、料理などについて、スタッフ自身が、
「今、自分は何ができているのか」
を確認できる仕組みです。
これはスタッフを点数で評価するためのものではありません。
自分のできることを振り返り、次に何を身につけるのかを本人自身が確認することを目的にしています。
また、ミーティングで考えたことや振り返りも記録し、話を聞いて終わるミーティングではなく、その後の行動につながる仕組みにしたいと考えています。
こうして並べてみると、シフト、原価、人材育成と、それぞれまったく違うアプリに見えます。
でも、作っている理由はすべて同じです。
「人の記憶や頑張りだけに頼っている仕事を、少しでも仕組みに変えること」
そして、そこで生まれた時間を、お客様、スタッフ、料理、経営を考える時間に使うこと。
AIを使ったアプリ開発は、僕にとってプログラミングそのものが目的ではなく、店舗運営を改善するための手段の一つになっています。
プログラミング未経験でも作れた。でも「AIに任せれば簡単」ではない
ChatGPTやClaude Codeを使うことで、プログラミング未経験だった僕でもアプリを作れるようになりました。
ただ、実際にやってみて感じるのは、「AIにお願いすれば、簡単に完成する」というものではないということです。
最初は、
「こういう機能がほしい」
と伝えれば、そのまま完成するようなイメージもありました。
しかし実際には、作り始めると次々に考えることが出てきます。
「この場合はどうする?」
「誰がこの画面を使う?」
「間違えて操作したらどうなる?」
「同じ処理をもう一度実行したら?」
「データはどこに保存する?」
「今ある機能に影響しない?」
アプリは、画面が表示されて動けば完成というわけではありません。
一番難しいのは「何を作るか」を決めること
実際に開発していて特に重要だと感じるのが、仕様を決めることです。
AIはコードを書くことを手伝ってくれます。
でも、
「自分の店では、どういう動きが正しいのか」
は、AIだけでは決められません。
例えばシフトアプリなら、何人必要なのか、誰を優先するのか、どんな条件なら例外にするのか。
スタッフ育成なら、何を確認するのか、何を評価には使わないのか、スタッフにどう使ってほしいのか。
こうしたルールは、実際の現場を知っている人間が決める必要があります。
AIが作ったものも、自分で確認する
もう一つ大切だと感じているのが、確認です。
AIが「修正しました」と言っても、それだけで終わりにはしません。
実際に画面を開く。
操作してみる。
想定した結果になっているか確認する。
既存の機能が壊れていないか確認する。
特にデータベースや本番環境に関わる変更は、失敗したときの影響も大きくなります。
そのため、バックアップを取ったり、テスト環境で確認したり、変更内容を確認してから反映したりと、慎重に進める必要があります。
プログラミングの知識がなくても、AIによって「作れる範囲」は大きく広がったと思います。
でも、AIにすべてを任せるのではなく、
人が目的とルールを決める。
AIに作ってもらう。
人が確認する。
問題があれば、また一緒に改善する。
この繰り返しが大切です。
僕自身も、分からないことをその都度調べたりAIに聞いたりしながら、一つずつ理解して進めています。
だからこそ、プログラミング未経験でも、現場の課題を一番よく知っている人が、自分で必要な仕組みを形にできる時代になってきたと感じています。
まとめ|飲食店経営者がプログラマーになる必要はない
ChatGPTとClaude Codeを使い始めて、僕自身の仕事のやり方は少しずつ変わってきました。
以前なら、
「こういう仕組みがあったら便利なのに」
「自分の店に合うアプリがない」
と思っても、自分で作るという選択肢はほとんどありませんでした。
アプリ開発は、プログラミングができる人や専門の会社に依頼するものだと思っていたからです。
でも今は、現場で感じた問題をChatGPTと整理し、Claude Codeを使いながら、少しずつ自分の店に合った仕組みを形にできるようになりました。
もちろん、飲食店経営者がプログラマーになる必要はないと思っています。
大切なのはコードを書くことではありません。
「店のどこに問題があるのか」
「どうなればもっと働きやすくなるのか」
「お客様やスタッフのために何を改善したいのか」
を考えることです。
現場のことを一番知っているのは、そこで毎日働いている人です。
そして今は、その現場の知識とAIを組み合わせることで、これまで専門家にしか作れなかったものにも挑戦しやすくなっています。
僕自身、まだ開発の途中です。
作ったものを実際の店舗で使い、問題があれば修正し、新しい課題が出ればまた改善する。
これからも、この繰り返しだと思います。
AIを使うことが目的ではありません。
アプリを作ることが目的でもありません。
目的は、店舗運営を少しでも良くすることです。
人がやらなくてもいい仕事を減らし、その分、お客様を見る時間、スタッフと向き合う時間、料理やサービスを改善する時間を増やす。
そのための一つの手段として、これからもChatGPTやClaude Codeを店舗経営に活用していきたいと思います。
このサイトでも、実際に作ったアプリや、開発する中で分かったこと、失敗したことも含めて発信していきます。
飲食店の「こんな仕組みがあったら」を一緒に考えます
「毎月同じ作業に時間がかかっている」
「Excelや紙での管理が複雑になっている」
「自分の店に合った管理方法がほしい」
「AIを店舗運営に使いたいけれど、何から始めればいいか分からない」
そんな場合は、まず今の業務のどこに課題があるのかを整理するところから一緒に考えます。
最初からアプリを作ることが正解とは限りません。
紙、Excel、既存サービス、AI、自作アプリなども含めて、その店に合った方法を考えることを大切にしています。
投稿者プロフィール

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滋賀県東近江市で「炉端・炭火焼 えん」を運営。
飲食店の現場で実践してきた原価管理、人材育成、業務改善、AI・IT活用などを発信しています。
現場で試し、数字で考え、仕組みにすることを大切にしています。
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